【経理の考え方】6万円の革靴は高い?安い?判断基準は『減価償却』という概念
みなさん。こんばんは。ぎゃっくんです。
本日は、企業会計でよく使う『減価償却』という概念を用いた考え方について書いていこうと思います。
みなさんは、いくらの買い物が高い。あるいは安いと感じますか?
今回は減価償却の考え方について例を挙げたいと思います。
※減価償却とは?※
資産購入金額を耐用年数で割ることで、毎年の利益を正確に表す会計処理です。
私生活では、購入した商品の金額と使用期間or使用回数を考えることで、高い・安いの印象が変わることがあります。
それでは、例を挙げていきましょう。
ところで、みなさん、物持ちは良い方ですか?
私は、気に入ったものを長く使いたい性格で、服や靴を買っても5年くらい余裕で使えてしまいます。良いのか悪いのか、そのおかげでタンスがあふれ気味なんですが・・・(笑)
昨年のことですが、6万円程する革靴(ビジネス用)を購入しました。
ブランドはペルフェット(Perfetto)という国内メーカーの革靴なのですが、画像のつま先の部分にうっすら模様があるのがわかりますか?
「スキンステッチ」という縫製なのですが、ここに魅力を感じ購入を決断しました。
※「スキンステッチ」とは革の内部を手で縫い通す”縫製の技術。
つま先の部分に盛り上がりがあると思いますが、糸を貫通させるのではなく、内部で折り返すことで、表面上に立体的な模様が現れます。
さて、みなさん。6万円の革靴(ビジネス用)どう思いますか?
高いでしょうか?安いでしょうか?
ちなみに、私の周りの人にこの靴の値段を言うと全員、「高っ!!お金持ちだね~」と言われました。
しかし、私自身そこまで高い買い物でもないと思っています。
それはなぜでしょうか?
(断っておきますが、全く高給取りではありません。笑)
6万円に対してどこに価値を見出すかによると思いますが、一つに「使用期間」があると思います。
私は、この革靴を少なくとも10年間、そして靴が履ける限り20年でもそれ以上でも履こうと思って購入をしました。
するとどうでしょう。
一見高い6万円の靴も10年使用すると考えれば、
1年あたりの出費は、60,000円 ÷ 10年 = 6,000円です。
1年間で6,000円の靴であれば、むしろ安いと思うくらいではないでしょうか。
※履けば履くほど、単価が安くなります。
私の上司は革靴は消耗品と考えており、メンテナンスは一切なし。
雨だろうが雪だろうが履き続け1年~2年でボロボロになったら、新しい靴に買い替えるというスタンスです。
先程の考え方であれば、10,000円÷ 2年 = 5,000円で、1年あたりの費用と大きな違いはありません。
このように、購入時の金額ではなく「使用期間(企業会計でいう耐用年数)」で物事を見ると印象が変わることがあります。
たとえ、1,000円のTシャツでも1度しか着なければ、1回あたりの金額は1,000円ですが、10,000円のTシャツでも気に入って20回着れば、1回あたり500円で、むしろお得と考えることができます。
「安いから買う。」ではなく、「気に入って何度も使いたいから買う。」という考えであれば、購入金額を使用年数or使用回数で割って見ると、思ったほど高くないかもしれません。
欲しいものが少し値が張るけど、両親、奥さんや旦那さんなどに納得してもらいたい。という時の説得に役立つかもしれません。
ぜひ、頭の片隅に置いてみてください。
以上、減価償却の考え方と私生活への応用でした。